総務省肝入りのMNPワンストップ制度がついに開始
MNPのワンストップ方式がついにスタート
2023年 5月24日から総務省が導入を進めていた、MNPのワンストプ方式が開始されます。
まずはMNOである、docomo、au、SoftBank、楽天モバイルから利用開始となります。
MVNOはまだ未対応ですが、 5月24日の開始日から日本通信は導入するとのことです。
これまではMNPする際に新規で申し込みを行う業者へ今使っているSIM業者の予約番号というものが必要でした。
転出元のマイページなどオンラインで予約番号の発行ができたり、転入先への申込時にもオンラインで予約番号の入力ができたりと、オンラインで完結する場合は大した手間にもなりませんでしたが、何年かに1回するかしないかの場合は、手続き方法などもちょっと迷ったりして面倒だなあって思うこともあります。
これが転入先、つまり新しい回線業者へ申し込むだけで、あとはシステムが自動で予約番号を転出元から取り出してくれる、そういった仕組みになっています。
なお、今回ワンストップ方式に対応するのは各キャリアともオンライン契約のみで、店頭契約では引き続き予約番号が必要となります。
楽天モバイルはワンクリックでeSIMで乗り換え可能に!
まず楽天モバイルですがこのワンストップ化に併せて、ワンクリックでMNP申し込みができる仕組みを開発し、6月末から導入されます。
これは楽天モバイルの申し込みをすると、すぐにeSIMがダウンロードできるようになります。
楽天モバイルの場合、楽天市場に登録されている情報があるため、それを利用して、申し込みの手間を軽減できるというものです。
そのメリットはなんと言ってもMNPが手軽になるということですね。
これまで自分でやる場合は予約番号の取得など様々な手間がありましたが、ワンクリックで実現できれば本当に手軽に楽天モバイルへ転入することができます。
現在SIM業者をコロコロ変えるような場合、楽天モバイルしか対応していないので、違う業者でからさらにMNPしたい場合は通常の手続きが必要となります。
特にeSIMの場合はSIMをダウンロードして適用するだけなので、申し込みからものの数分で利用開始となるわけです。
また、最近ではオンラインなら事務手数料を無料とする回線業者も多いため、MNPをたくさんしても余計な費用がかならないというメリットもあります。
ただし、回線業者側では短期間での解約に対してブラックリスト的な扱いをし、再契約を拒否するような運用をしていることも多いため、せっかくワンストップ方式が導入されMNPがやりやすくなっても、結果的に契約できなければ意味がないということになります。
この辺りはまだ情報が少ないので、また情報が揃い次第記事のアップデートを行なっていきたいと思います。
楽天モバイルはこのワンストップ方式とワンクリック申し込みによって契約者増加を狙っていると言われています。
楽天モバイルは楽天市場からのワンクリックを導線として申し込みを促すことができるため、このワンストップ方式開始をアナリチャンスと捉えているようです。
また同時に最強プランという新プランも発表しており、中身は以前のUN=LIMIT VIIとほぼ変わっていませんが、インパクトとしては十分ある状況です。
その他キャリアの動きは?
対して、その他のMNOであるdocomo、au、SoftBankは今回のワンストップ方式開始に対して、さほどメリットを感じていないのか大々的にアピールするような行動はとっていないようです。
ユーザには明らかにメリットとなるので、もうしこし話題として取り上げても良いのでは?と感じます。
基本的にワンストップは乗り換えが便利になるので、自社への転入も増えるかもしれませんが、転出も増えるということで、キャリア的には大々的に宣伝してもあまりメリットはないのかなあって考えているのかも、と思います。
楽天モバイルの場合は明らかにメリットがありそうですし、他のキャリ派としてはシステム改修にコストがかかるだけで、対してメリットを感じていない感じですね。
そしてユーザにとってもメリットがあるはずですが、現在eSIMを発行するにも手数料をとっているキャリアが多いため、ユーザが手軽に乗り換えをできる状況とはなっていないんですね。
Appleのアメリカ本国ではeSIM専用のiPhoneもリリースされていますが、これはキャリアが協力しており、eSIMを発行するインフラをしっかりと整備しているようです。
対して日本はeSIMでキャリアの乗り換えではなく、機種変するためにeSIMを再発行するだけでも手数料が発生するため、手軽というeSIMのメリットがないんですよね。
楽天モバイルとpovo2.0くらいですかね、手数料無料で発行してくれるところは。
MNPのワンストップ まとめ
MNPのワンストップは最初の一歩としてはとても素晴らしい仕組みじゃないでしょうか。今後、キャリアやMVNO業者がeSIMの発行手数料を取らないようにするとすごく乗り換えがしやすい環境が整います。
逆に、キャリアなどのSIM業者は今後自社へユーザを繋ぎ止めておくための施策をとっていくのか、ユーザが流動的なのを前提としてその流れの中で収益を確保するよう戦略を立てていくのか、どのような経営戦略をするのかが今後ユーザとしてもちゃんと見ておきたいところです。
このコラムが気に入ったら
ぜひ「いいね!」をお願いします♪
みんなに役立つ情報をお届けします。